cocos2dの使い方【説明】①　〜ここs２d って何？笑〜 - 超初心者がiPhoneゲームアプリ制作

前回作ったHelloWorldプロジェクトを見ていきましょう。

今回の説明項目は以下の通りです。

・DirectorがSceneを、SceneがLayerを、LayerがLabel、Spriteを管理する
・Sceneの生成は[CCScene node]
・SceneがLayerを登録するのは[scene addChild: layer]
・Layerの生成は[CCLayer node]
・LayerがLabel、Spriteを登録するのは[layer addChild:label]

まずcocos2dの仕組みを簡単に説明していきます。

これからゲームをcocos2dで作っていく訳ですが，ゲーム自体はDirectorが管理しています。

DirectorはSceneを管理しています。

例えば

・タイトル画面
・ゲーム選択画面
・ゲーム画面
・設定画面　など，

言葉の通り場面ごとに作っていくものです。

そしてSceneはLayerを管理しています。

例えば

図のように例えばタイトル画面(Scene)にも

・背景レイヤー
・アニメーションレイヤー
・メニューレイヤー　など，

があり，Layerを重ねて画面を作っています。

そしてLayerはLabel,Spriteなどを管理します。

例えば

・背景レイヤー(背景画像(Sprite))
・アニメーションレイヤー(キャラクタ画像(Sprite), アイテム画像(Sprite))
・メニューレイヤー(メニューの文字(Label))　など，

それぞれのレイヤーで必要な画像(Sprite)や文字(Label)などを管理します。

ではHelloworldプロジェクトを見てみます。

HelloWorldグループにある，AppDelegate.m を開く。

すると,

ー (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions　というメソッドの中の一番下に　[director_ pushScene: [HelloWorldLayer scene]];　というのがあると思います。

ー (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions
{
                    .
                    .
                    .


	[director_ pushScene: [HelloWorldLayer scene]]; 　←コレ！

	return YES;
}

ここでSceneを呼ぶ事でゲームは始まっています。

ちなみに
[クラス名動的メソッド];
[クラスポインタ静的メソッド];
でそれぞれのメソッドを呼び出せます。
（詳しくはhttp://wisdom.sakura.ne.jp/programming/objc/index.htmlなどで簡単に勉強できます。）

そこでこのsceneはどこにあるのかというと，HelloWorldLayerクラスにあるはずですので

HelloWorldLayer.h　を開くと

#import <GameKit/GameKit.h>

// When you import this file, you import all the cocos2d classes
#import "cocos2d.h"

// HelloWorldLayer
@interface HelloWorldLayer : CCLayer 　←②
<GKAchievementViewControllerDelegate, GKLeaderboardViewControllerDelegate>
{
}

// returns a CCScene that contains the HelloWorldLayer as the only child

＋(CCScene *) scene;　←①

@end

①に +(CCScene *) scene; があり，さっきのはこれを呼んでいることになります。

そこで，これはヘッダーファイルですので+(CCScene *) sceneがメソッドファイル(.m)に書かれていることを示します。

そこで　HelloWorldLayer.m　を開くと

＋(CCScene *) scene
{
	// 'scene' is an autorelease object.
	CCScene *scene = [CCScene node];
	
	// 'layer' is an autorelease object.
	HelloWorldLayer *layer = [HelloWorldLayer node];
	
	// add layer as a child to scene
	[scene addChild: layer];
	
	// return the scene
	return scene;
}

と書かれているのがわかると思います。

ここではまずCCSceneのポインタsceneを作り[CCScene node]; でsceneというSceneを作った事になります。

次にそのシーンに貼るLayerも作っていますが，ここでは型がHelloWorldLayerになっています。

ここれはこれはCCLayerに当たります。もう一度ヘッダファイル(HelloWorldLayer.h)を見てみると，②の部分
でこのクラスはCCLayer型として作られていた事がわかります。

CCLayerで作らず，そのクラス名で作る事により自分(HelloWorldLayerクラスの本体)はこれだということになります。

そしてHelloWorldLayer(CCLayer)のポインタlayerを作り[HelloWorldLayer node]; でlayerというLayerを作ったことになります。

そして先ほど作ったsceneにlayerを　[scene addChild: layer];　で貼り，

この今作ったsceneを返す事で，このsceneを表示します。

まだ，LayerにはなにもないのでHelloWorldという文字を表示するため，Labelを生成します。

-(id) init
{
	// always call "super" init
	// Apple recommends to re-assign "self" with the "super's" return value
	if( (self=[super init])) {
		
		// create and initialize a Label
		CCLabelTTF *label = [CCLabelTTF labelWithString:@"Hello World" fontName:@"Marker Felt" fontSize:64]; 　←①

		// ask director the the window size
		CGSize size = [[CCDirector sharedDirector] winSize];
	
		// position the label on the center of the screen
		label.position =  ccp( size.width /2 , size.height/2 );　←③
		
		// add the label as a child to this Layer
		[self addChild: label];　←②
		
                .
                .
                .
}

①で生成し，②でレイヤーに貼付けています。③ではLabelの位置を指定しています。

これで，HelloWorldという文字が書かれているLabelをもつLayerをもつSceneが表示され，起動した通りになります。

次回も中身の説明をして実際にいじってみましょう。